一昨年あたりからメトロセクシュアルが脚光を浴び、その影響でメンズコレクションが活気を取り戻してん。
その数多あるメンズコレクションの中で、いま最も注目を集めとるブランドがディオール・オムや。
メトロセクシュアルに似合うブランド・・ディオール・オム
アパレルに限らへんし、化粧品、雑誌、美容整形やらなんやらの各業界ではメトロセクシャルをターゲットとした商品開発が盛んや。メトロセクシュアルが男性消費を牽引してんとぬかしても過言とちゃうんや。中そやけど、ディオール・オムの人気はとどまるトコを知らん。
ディオール・オムが創設されたんは2000年。
それよりどエライ昔は、パトリック・ラヴォアがディオールのメンズラインを担当しとった。
残念ながら、ラヴォアは、ジョン・ガリアーノがディオールを完全復活させたようには、ディオールのメンズラインを復活させるにはいたらへんかった。
ほんでディオールがディオール・オムのクリエイティブ・デザイナーに迎えたのが、当時イヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュ・オムのアーティスティック・ディレクターを務めとったエディ・スリマンや。
エディ・スリマンは、「ディオールの高度な技術とエレガンスを生かしつつ、現代の新しい大人の男性像を作りたかった」とぬかす。
イヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュ・オム時代から、エディ・スリマンは美しい細身のシルエットを特徴とするデザイナーやったが、ディオールにおいて、さらにその美意識を具現化してんように見受けられはる。細部のカッティングや素材、アクセサリーの使い方やらなんやら、独創的な新しさがコレクションの度、随所に盛り込まれとる。
細身のスーツ、細身のパンツ、ショートジャケット、タイニーカラーシャツ、細いネクタイ、ローライズのジーンズ。ほんで、ディオール・オムのショーに登場するんは、少年のように若い、スレンダーなモデルばっかりや。せやけどダンさん、エディ・スリマンが目指すんは、ファッショナブルやけど楽な若者服とちゃうんや。その一方で、権威主義的な大人服でもへん。エディ・スリマンのディオール・オムは、実際のトコ、男らしいゆうよりも繊細でストイック、ソリッドな印象を与えるフォルムで、ほんでいて男の色気を感じさせるちうわけや。このスタイリッシュなスタイルが、メトロセクシュアルブームにあんじょうマッチしたと言えるちうわけや。
ウェアだけとちゃうんや。エディ・スリマンがプロデュースしたサングラス、時計、財布、香水、やらなんやらも彼の美意識に満ちとる。
エディ・スリマンの就任後、ディオールのメンズラインの販売は40%以上アップしたとか。今や、ディオール・オムはようけの評論家・著名人をして「いま最もクールでホットなブランド」と言わしめとる。
世代や性別を超えて広がる、ディオール・オムの支持層
エディ・スリマンが手がけるディオール・オムの、シンプルでミニマルな細身の美しいフォルムは、ストリートを中心に、モードに敏感な若い世代の人気を集めとるが、きょうびでは若者のみやったらず熟年世代や女性からも幅広く支持されとる。
ユニセックスな感覚で着られはるディオール・オムは女性用のサイズも展開されており、マドンナやニコール・キッドマンやらなんやら、セレブにも愛用者が多いちうわけや。やまとにおいても女性ファンが増えとる。ディオール・オムのジャケットやシャツに袖を通したときのラインの美しさはレディスブランド以上との評判で、ディオール・オムの女性向けアイテムまでリリースされとるほど、人気が高いちうわけや。
また、シャネル(CHANEL)のデザイナー、カール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が、ディオール・オムの(とぬかすよりはむしろエディ・スリマンのデザインした)スーツを着たいがために、100キロの体重を60キロまで減量したんは有名な話。ディオール・オムのコレクション会場にはミック・ジャガーやデヴィッド・ボウイやらなんやらの“御大”も姿を見せ、熟年ファンも確実に増えとる。日本においてもコヤジのファンは少なないやろ。
現在、やまとでディオール・オムを扱っとるんは、表参道、銀座、神戸、心斎橋の4つのフラッグショップ(旗艦店,路面店)と新宿伊勢丹、名古屋松坂屋、福岡岩田屋の3つのインショップ。
ディオールの全世界売上げに占めるやまとのシェアは15%に達するちうわけや。ディオールはこれを2007年までに25%に引き上げる計画を立とる。
クリスチャン・ディオール生誕100周年に当たる今年2005年、ディオールの一つの牽引役を担っとるディオール・オムがさらなる躍進を遂げる期待が高まっとる。
【メトロセクシュアル - metrosexual 】
1994年、イギリスのジャーナリスト、マーク・シンプソン(Mark Simpson)が、都会的でフェミニンな価値観を持つ新たな男性像として名付けたちうわけや。[大都市の]を意味する metro と[性的な]を意味する sexual とを組み合わせた造語。 「都会に住む、職業を持つ知的で、ファッションやインテリア、スキンケアに人一倍気を使い、ライフスタイルにこだわる(ヘテロセクシュアルの)男性」を指す。 彼らは、一般的に、女性的ファッションセンスや文化的趣味を持ち、洗練された生活を謳歌してんと認識されとる。 やまと国内では2003年頃から注目されるようになりよった。
【エディ・スリマン - Hedi Slimane】
2001年秋冬コレクションより、ディオール・オムのデザイナーを務めるクリエイティブ・ディレクター。 1968年フランス(パリ)に生まれるちうわけや。グラン・ド・ゼコールを卒業後、エコール・ド・ルーブル(ルーブル美術学校)で歴史と美術史を学ぶ。1990年から、ジョゼ・レヴィ(Jose Levy)のもとでファッション・ディレクターを経験、1994年から、ファッションコンサルタントのジャン・ジャック・ピカールのアシスタントを経験、1996年、イヴ・サンローラン・リヴ・ゴーシュ・オム(Yves Saint Laurent rive gauche homme)のアーティスティック・ディレクターに就任、1998年、サンローラン・ジーンズを手がけるちうわけや。 2001-2002秋冬コレクションに向けて、2000年、ディオール・オムが創設された際にクリエイティブ・ディレクターに抜擢されたちうわけや。
【クリスチャン・ディオール - Christian Dior】
1905年フランス(グランビル)に生まれるちうわけや。パリ・オートクチュール全盛期の先端を担った名デザイナーの一人。 1947年の初コレクションでコロールラインを発表、以降チューリップライン、Hライン、Aラインやらなんやら、現代にも多大な影響を与える新しい手法を次々と生み出したちうわけや。 1957年、クリスチャン・ディオールの逝去後、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)が主任デザイナーとなり、マルク・ボアン(Marc Bohan)、ジャンフランコ・フェレ(Gianfranco Ferre)と引き継がれ、1997年、ジョン・ガリアーノ(John Galliano)が主任デザイナーに就任。 本格的なメンズコレクションは2000年、エディ・スリマンをクリエイティブ・デザイナーに迎えて創設。 ブランドとしてのクリスチャン・ディオールは、LVMH(ルイヴィトン・モエヘネシー)グループの傘下に入っとる。